J1アルビレックス新潟のレフティーボランチがピッチ内外でフル稼働を誓う。

チーム在籍5年目で攻守のつなぎ役となる島田譲(33)のコンディションは右肩上がり。今季も広い視野を生かした正確なパスでチームメートの良さを最大限に引き出す。沖縄・高知キャンプでは新加入選手とも積極的にコミュニケーションを取り、チームの「和」を生む“潤滑油”となっている。

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相手の急所を突くフィード、味方が次のアクションに移りやすいパスを中盤の底から送る島田が自身の仕上がりに手応えを示した。昨季9月の横浜FC戦で痛めた左足も心配なし。1年を通して戦える体作りをフルパワーで進めている。7日、J3富山との練習試合(30分×3本、3-0)は約45分間プレーし好感触をつかんだ。「沖縄での2試合ぐらいは頭のイメージに体の動きがついてこない部分があったが、今はいい時のフィーリングに近づいている」。

長短のパスと個人技を織り交ぜて敵陣に迫る新潟のサッカーでハブ役となる島田は欠かせない存在。新戦力が多く加わった今季はピッチ外でもこれまで以上に会話を増やしながら、さらに人と人をつなぐ役割も果たしていく。プレーしてきた環境、戦術が大きく変わる選手もいるが「新潟が積み上げてきたスタイルを押しつけるのではなく、新しい選手のいい部分を引き出しながら全員で新潟のサッカーを作っていきたい」と話す。

新チーム始動日のミーティングで松橋監督が「てっぺん(タイトル)を取る」と宣言。島田自身も「オフに僕もそう考えていたし、それはそうだよなと思った」と言い切る。今季開幕の24日アウェー鳥栖戦まで約2週間。スタートダッシュに向けて、チームはいい雰囲気で準備を進めている。「初戦から勝ち点3を取る。個人的にもJ1初ゴールを狙っていく」。左足を振るたびに状態を上げていく。