24年のJリーグが23日に開幕する。24日に町田戦(Gスタ)で開幕を迎えるG大阪は、昨季16位からの巻き返しを狙う。

得意のボールを保持時間を増やすため、今季は前線からのプレスと連動した守備を強化。日本代表経験があるDF中谷進之介(27)ら新加入組もフィットし、開幕ダッシュを狙う。昨季J1優勝の神戸は磐田(24日、ヤマハ)、C大阪はFC東京(24日、ヨドコウ)、京都は柏(25日、三協F柏)と戦う。

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G大阪は昨季リーグワースト61失点だった守備を改善して、持ち前の攻撃力アップを狙う。オフには名古屋から元日本代表DF中谷を獲得。「センターバックとしての総合的な能力は高い」とアピールするJ屈指の守備職人。中央で組むDF三浦も「声が出せるし、対人も強い。良い関係性ができている」と、早くも信頼を寄せている。

ここまでの練習では、ポヤトス監督から「キリカエ!」という声が頻繁に飛び、特に攻撃から守備に切り替わった瞬間の素早い動きが求められている。指揮官は「攻撃的な選手が多いので、前向きに守備をしていく方が良さが出る」とし、迅速なボール回収で攻撃時間を多くしたい考えだ。

4-2-3-1のトップ下には、新加入MF山田が起用される見込み。タフに走ることができる技巧派は守備のスイッチ役となっており、中谷も「前からプレッシャーがかかることで後ろもコンパクトにできる」と手応えを口にする。

奪ってからの攻撃でも変化は見える。ポヤトス監督は「スペースを生かすためのオーガナイズ」の一部として、パリ五輪世代の右サイドバック(SB)半田に、攻撃時は中央寄りの位置を取るよう指示。半田は組み立てに加わり、一方で左SB黒川は従来のアップダウンを基本とする「左右非対称スタイル」で、攻撃を構築している。

今季の目標は「Aクラス(7位以上)」となっているが、新任の遠藤保仁コーチが加える程良い緊張感もあって、攻守両面で昨季との違いを見せているG大阪。上位に食い込む予感を漂わせている。【永田淳】