J1アルビレックス新潟は24日、敵地で鳥栖との今季開幕戦に臨む。23日は雪の残る聖籠町で最終調整を行った。2年連続開幕戦ゴールの期待が懸かるFW谷口海斗(28)は、沖縄・高知キャンプで得点を量産するなど絶好調で初戦を迎える。巧みなフリーランからと、思い切りのいいシュートでゴールを射抜き、「てっぺん(クラブ初優勝)」を目指す新潟を白星発進に導く。

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絶好調の谷口が開幕のピッチを駆け抜ける。鳥栖戦前日は軽めの調整に参加。報道陣に冒頭のみ公開された練習では笑顔を見せながら、ボールタッチの感覚を確かめた。「ゴール、アシストにつながるプレーをして、勝ちにこだわりたい」。

新潟在籍4年目の谷口は、沖縄・高知キャンプで行われた練習試合(公表分)でチーム最多の4ゴールをマークし、開幕スタメンを猛アピールした。「公式戦ではないので」と過信はしないが、「スペースを突いて1タッチなど、いろんな形で得点を取れていることは開幕に向けていいこと」と表情は明るい。

昨季開幕のC大阪戦(23年2月18日、2-2)で相手の股下を抜く豪快なシュートで先制点を決め、J1デビュー戦からインパクトを残した。だが、その後は接触プレーによる負傷離脱を繰り返して21試合出場3得点と不完全燃焼に終わった。今季はケガなくシーズンを完走して得点を量産したいが、「アクシデントにビビっていたら、いいプレーはできない。自分の良さを出しながら結果を残したい」と全力プレーを誓う。

マッチアップする鳥栖はキャンプでけが人が続出した影響もあり練習試合4戦で18失点しているが「練習試合の結果は参考にならない」とキッパリ。「分析と自分たちの良さを合わせながらうまく得点につなげたい。そこに自分が関わっていければ」とゴール関与をイメージする。

Jリーグ通算67得点で20年には当時J3の熊本で得点王(18点)を獲得。自身2度目のJ1舞台でポテンシャルを存分に発揮するためにも、2年連続で“チーム1号ゴール”を奪って勢いをつける。「パサーの選択肢が増えるよう、常にいい位置にいる」。ストライカーとしての仕事に徹し、勝ち点3を呼び込む。【小林忠】

■松橋監督 「(開幕に向け)これまでやってきた強みは十分発揮できると思う。ただ、それが目的ではない。ゴールを奪って勝ち点3を取る。手法に対しての成熟度、さまざまなオプションはどんどん良くなっている。自分たちが掲げる最終的な目的(優勝)に向けては長い道のりだが、1試合1試合、可能性を感じられるゲームをやっていきたい」