セレッソ大阪の元日本代表MF香川真司(34)が28日、今季限りで現役引退を発表したFW岡崎慎司(37=シントトロイデン)について「本当にサムライですよね」とコメントした。大阪市内で行われた公開練習後に取材に応じた。

岡崎とは同じ兵庫県生まれで、香川の2学年上。ほぼ同じ時代に日本代表を生き抜き、欧州でもドイツなどでしのぎを削り、最後にシントトロイデンで同僚になるなど接点は多かった。今回の発表前に、本人から引退の報告は受けていたという。

「本当に、ここでは(岡崎のことを語るには)時間が足りない。僕自身は彼と酸いも甘いも(経験した)。特にスペイン2部で戦ったり、代表を目指したり、シントトロイデンで頑張ったり。いい時も悪い時も、あきらめずに戦い続けられたのは、彼の存在があったから」

岡崎の存在を親友、ライバル、戦友、盟友などの言葉にするとすれば、香川は「すべてですね」と即答。引退には「寂しい」と本音ももらしたが、2人がピッチ内外で重ねた時間は「これからの人生、かけがえのない大きな財産になると思う」と語気を強めた。

「一緒の世代で戦えたことを誇りに思う。(引退の決断は)さすが、岡ちゃんらしい。自分で決めたことを中途半端にやらずに。サッカーにこれからも、すべてを尽くす人だと思う」

ワールドカップ(W杯)は14年ブラジル、18年ロシア大会で同じ日の丸のユニホームを着た。

「サッカー選手としての本質をすごく大事にしている人だし、サッカーのことは岡ちゃんと話をすると、一番おもしろい。それぐらいサッカーを知っている人。これからの第2の人生が非常に楽しみ。日本にとって貴重な経験をした人じゃないですか」

3月に35歳を迎える香川は、同じ「シンジ」の名を持つ岡崎に、最大限の表現でリスペクトを続けた。