J1新潟は敵地での16日東京V戦に向け、クラブハウスのある聖籠町で調整を続ける。1-0で勝利した9日名古屋とのホーム開幕戦で先発フル出場した主将のDF堀米悠斗(29)は、眼光鋭く今季初の連勝を誓う。今節も走力を生かしたダイナミックな攻撃参加からのチャンスメークと、出足の良い守備で左サイドを制圧する。

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シビアなポジションを取り、攻撃を操る。今季初の連勝を狙う東京V戦に向け、堀米は得意の左足キックに磨きをかける。「上に行くには連勝しないといけない。勝ち点1を持ち帰るのではなく、勝ち点3に強くこだわる。自分たちがどこを目指しているかを示すゲームにしたい」と言葉に力を込める。

前節名古屋戦で今季初先発すると、まずは守備で魅せた。前半17分、対峙(たいじ)した選手の縦突破を並走して阻止。1対1を制して波に乗ると、同21分には相手FWにカウンターの起点を作られそうな場面を速い出足でつぶし、味方の2次攻撃につなげた。「守備対応は半分ぐらいの出来」と話したが、後半32分にも速攻の芽を摘むなど、力強い守備で今季初の無失点勝利に貢献した。

攻撃力も存分に発揮。パス回しに加わって選手同士をつなぎ合わせながら、好機では内外を大胆にオーバーラップして好クロスを配球。前半36分には強烈なミドルシュートを放った。「枠は外したが、チームにいい影響を与えられたのかなと思う」と振り返る。

パスを出した後に足を止めず、連続して動き続ける。現状に満足せず常に成長を求める左サイドバックは「これまでは味方に合わせることが多かったが、今季は自分主導のプレーを増やす」とより攻撃性を強めている。東京Vには開幕前の練習試合で3-2(1月26日、45分×3本)で勝利しているが、油断はない。その上で、「足元だけにならず、背後のスペースを使っていけたら」。ゴールへの進入ルートをイメージする堀米が、何かを起こす。【小林忠】