新潟はC大阪に無得点で敗れ、ホームで今季初の連敗を喫した。

後半24分に左サイドを崩されると、C大阪FWレオ・セアラ(29)にヘディングで決勝点を奪われた。新潟は最終ライン、中盤でパスを回しながらボール支配率で上回るも、ゴールまでたどり着く攻撃のルートを見つけられないまま90分が過ぎ、シュート数は6本に終わった。2勝2分け3敗で勝ち点は8のまま。順位を11位から14位に落とした。

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ダイナミックな攻撃を仕掛けられないままジリジリと時間だけが過ぎた。昨季から8戦負けなし(リーグ戦のみ)だった得意のホームで完封負けをくらった。ピンチは後半24分の失点シーンのみ。DF堀米悠斗主将(29)は、決勝点をアシストした日本代表DF毎熊晟矢(26)を「あの1本で仕留めてくるのが代表選手」とリスペクトしながらも、「警戒していた形でやられたことが1番悔しい」と唇をかんだ。

ゴールへの進入ルートが奪えない。この日のC大阪に限らず、対戦相手は中央を固め、新潟の攻撃を外回りに誘導する。FW谷口海斗(28)は「大胆さが足りない」と振り返る。チームの良さは相手が警戒していても細かいパス交換で中央、または同サイドをしつこく攻め込むスタイル。だが、ここ数試合は持ち味が影を潜め、セットプレー以外からゴールがない。2試合連続無得点で4戦勝ち星から遠ざかる。堀米主将は「ゴール前で人任せなプレーがある。勇気を持った選択が必要」と課題を挙げる。

今季は初の「てっぺん(タイトル)」を目指すが、開幕7戦で早くも3敗。堀米主将は「てっぺんという言葉に引っ張られ過ぎないように。目の前の敵、目の前の練習が重要。もう1度みんなで足元を見て、同じ方向に向かっていきたい」と覚悟を口にする。ホーム連戦となる次節13日は札幌と対戦する。この日の試合後、ブーイングという形で選手たちの背中を押したサポーターを納得させるのは、勝ち点3だけだ。【小林忠】

○…松橋力蔵監督(55)「連勝が難しい中で、先に連敗が来てしまった。非常に残念。ゴールを奪えなかったことがさらに悔しさを倍増させている。我々の色は出ていたが、ファイナルサードのカラーも含めてまだまだ足りない。さまざまなチャレンジをもっとしなくてはならない」。