右ひざ半月板の痛みで練習を休んでいた磐田FW前田遼一(27)が、復活のゴールを挙げた。4日、天皇杯のメンバーに交ざって、福岡との練習試合に先発。1-1で迎えた前半29分にオフサイドギリギリで抜け出し、GKをかわして豪快に蹴り込んだ。出場時間は最初から30分と決まっていた。天皇杯栃木SC戦のFW中山のように最後のチャンスで決めて「(オフサイドか)うさんくさかったですけどね」と照れた。

 10月18日のG大阪戦で違和感を覚えた古傷は、徐々に痛みを増していた。先週1週間は練習を控えて、ひざのケアに時間を充てた。「その分、動けなかったけど、先週よりひざは良くなった。たまに痛みはあるけど、先週みたいにずっと続く感じではない。大丈夫かな」と、自ら8日の静岡ダービー清水戦(エコパ)出場にゴーサインを出した。

 チームは自動降格圏17位と苦しみ、残り試合はわずか4。オフト監督は「清水戦はダービーとしては見ていない。サバイバルの試合。今後、ダービーができるための試合です。だから、ただのダービーより重要」と強調した。その重要な試合に、エースが間に合わせた。【今村健人】