<なでしこリーグ:INAC神戸4-0AS狭山>◇第17節◇12日◇ホームズ

 なでしこジャパン7人を抱えるINAC神戸に黄金時代が到来した。FW川澄奈穂美(26)らの得点でAS狭山を圧倒し、本拠地ホームズでリーグ初優勝の瞬間を迎えた。今季なでしこジャパンのエースに成長した川澄は、チームでは新主将としてMF沢らが加わったタレント軍団を支えた。

 W杯優勝で浴びたような金の紙吹雪を体いっぱいに浴びながら、主将の川澄が誇らしげに高々と優勝カップを持ち上げた。02年に本格活動を始めて今季が10年目。節目に悲願のリーグ初優勝を達成した。

 川澄

 今日は気持ちの入ったゲームでした。女子サッカーに日の当たらない時から応援してくれてる人たちが見に来てくれてるのも分かったし、優勝を見せられてよかった。

 2-0の後半24分。MF沢からパスを受け、大野へのスルーパスが、そのままDFの足の間を通り抜けゴールへ。

 川澄

 パスのつもりでしたが、あそこでシノさん(大野)がつぶれてくれたから入ったゴール。チーム(全体)の1点に変わりはない。

 今季から主将を任された。子どものころから憧れていた沢や大野、近賀らスターが日テレから移籍。韓国代表MFチ・ソヨンも加入。スター軍団と既存の選手らとの橋渡しとして、意思疎通を図るために韓国語を習い始めた。

 当初ホームシックになっていたチからの信頼は絶大。チの携帯には川澄の背番号「9」が入ったストラップが揺れる。川澄のリーダーシップが大きな原動力の初優勝だった。【土谷美樹】