Jリーグ・オールスター戦が、3年ぶりに復活する。Jリーグは20日、東京・文京区のJFAハウスで理事会を開いた。理事会の中で、J事務局は各理事に「来年7月14日にオールスターの日程を空けています。現在、開催の方向で話を進めています」と説明したという。

 夏の球宴は、チャリティーマッチとして開催することになる。今年、何度も被災地を訪れた大東和美チェアマン(62)は「復興のこととオールスター戦のことは常に頭の中にある。Jリーグとしては、なんとか復興につながる形で大会を考えたい。もう実務者にはそういう指示を出している」と話していた。会場は、実際に被災していたカシマスタジアムが濃厚だ。

 J開幕時から続けてきたオールスター戦は、スポンサー離れなどもあり、昨年と今年の2年間、開催できなかった。J関係者は「ここ2年間はスポンサーが決まらず、できなかったけれど、慈善試合にすることで、賛同する企業が出てきている。収益は全額被災地に寄付することになると思います」と話した。大会方式は未定だが、J1だけが出場した今までと違って、J2まで巻き込んでの一大イベントにする可能性もある。

 日本サッカー界は、A代表が14年W杯ブラジル大会に向けて順調なスタートを切り、なでしこはW杯優勝とロンドン五輪出場を決めるなど、上昇ムード。アジア杯優勝、アジア大会アベック優勝、ユニバーシアード大会優勝など、世界中に存在を示してきた。サッカー界全体が盛り上がっているだけに、Jもその波に乗り遅れず、人気回復と復興を両立させる構想だ。