9年ぶりの栄冠に王手をかけている横浜に、不穏な空気が漂った。日本代表FW斎藤学(23)が26日の横浜市での練習を、左足関節炎のため途中で切り上げた。「無理しないようにした」と大事を取っての措置だが、勝てば無条件でリーグ優勝が決まる30日新潟戦(日産ス)ではベストコンディションで臨めない恐れも出てきた。

 左足痛は今月初旬から抱え、日本代表の欧州遠征も辞退。23日の磐田戦は痛み止めの薬を飲んでフル出場も、翌日の練習はグラウンドには出ず治療に専念していた。それでも、新潟戦まで4日ある。すでに前売りの入場券は4万枚以上も売れており、斎藤は「すごくお客さんも入るみたいだし、何とか(優勝を)決めたい」と出場を見据えた。

 この日は左足痛を抱えるDF栗原と、下半身の張りを訴えたDF小林も練習を早めに切り上げた。樋口監督の「この時期は体に痛みのある選手は無理することはない」という判断からだったが、両膝痛を抱えるDF中沢は「1日休んだからって治らない。俺たち上の選手が休むと、下の子が迷っちゃう」と、通常練習の後は居残りで坂道ダッシュを敢行。ベテランが背中でチームを鼓舞していた。【由本裕貴】