18日に行われるサッカーFIFAワールドカップ(W杯)カタール大会決勝戦を前に、チケットを求めてアルゼンチンのサポーターがドーハのホテルの外で2日間にわたって抗議デモを行った。報道によると、現地で応援しようとアルゼンチンから3万人以上のサポーターがカタールに押し寄せているが、多くのファンがいまだにチケットを入手できずにいるという。最も安い750ドルの公式チケットが、4000ドルで転売されており、高騰する入場料に現地入りしたファンたちは悲鳴を上げている。

チケットが入手できない数百人のファンは15日から2日間にわたり、アルゼンチンサッカー協会の本拠地があるホテルの外に集り、「チケットをくれ」と書かれたプラカードなどを手に高額での違法販売に抗議。自国ファンのためにチケットを適正価格で入手できるよう協力を求めた。ブラジルやモロッコが決勝戦進出を逃した後に放出されたはずのチケットの行方が分からないと訴えるファンもおり、最終的にサポーターの代表3人が、協会の代表者と話し合いを行うことで合意したと伝えられている。

決勝戦が行われるルサイル・アイコニック・スタジアムの収容人数は、8万8900人とされている。しかし、アルゼンチン代表主将リオネル・メッシの最後のW杯となる決勝戦を生で見ようと、大勢のファンがチケット争奪戦を繰り広げており、前回のロシア大会と比較して全般的にチケット代は高額になっているという。公式価格では最高となる5850ドルのチケットは、2.5倍を超える1万4000ドルで転売されており、FIFAが運営するチケット売り場で立ち往生するファンも見られるという。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)