日本代表が、ワールドカップロシア大会メンバー発表前日に行われたガーナ戦に敗れ、西野朗監督(63)の初戦を飾ることが出来なかった。

 日本は、西野監督が21日からスタートした国内合宿で取り組む3バックでスタート。DF槙野智章(31=浦和レッズ)、長谷部誠(34=フランクフルト)、吉田麻也(29=サウサンプトン)が組んだが、開始30秒でガーナにクロスボールを放り込まれ、決定的な場面を作られた。長谷部がなんとかヘッドでクリアしたが、立ち上がりから不安定さを露呈した。

 前半5分には、DF長友佑都(31=ガラタサライ)の左クロスを、中央のFW大迫勇也(28=ブレーメン)が左足で合わせてシュートも、GKに阻まれた。

 そして同8分、ガーナにFKを与えると、MFトーマスが右足で直接、狙ったキックはDFの間にスッポリと空いたスペースを通過し、ゴールネットを揺らした。失点の次の瞬間、西野監督は左手でアゴをこすり、険しい表情を浮かべた。

 同27分には、MF大島僚太(25=川崎フロンターレ)のパスを右サイドで受けたMF原口元気(27=デュッセルドルフ)が上げたクロスを、大迫が頭で合わせたが枠を外した。

 同32分には、2シャドーの右で先発したMF本田圭佑(31=パチューカ)が、大迫からのパスを受けて左サイドに抜け出そうとして、倒されてFKを獲得。FKは枠を外したが、同33分、本田は大迫が頭で落としたボールを受けると、左足でシュート。GKに阻まれると苦笑いした。

 後半、日本代表は大迫に代えてFW武藤嘉紀(25=マインツ)、MF宇佐美貴史(26=デュッセルドルフ)に代えてMF香川真司(29=ドルトムント)、MF原口元気(27=デュッセルドルフ)に代えてDF酒井高徳(27=ハンブルガーSV)を投入。その香川が後半3分、長友の左クロスをシュートも打ち損ねて枠を外した。

 そして後半4分、長谷部と競り合いながら日本のペナルティーエリア内になだれ込もんだガーナMFボアテングを、GK川島永嗣(35=メッス)が倒してしまいPKを献上。そのPKをボアテングに決められ、2点目を許した。

 日本は後半14分、本田に代えてFW岡崎慎司(32=レスター)、MF山口蛍(27=C大阪)に代えてMF柴崎岳(26=ヘタフェ)、同31分には長谷部に代えてMF井手口陽介(21=クルトゥラル・レオネサ)を投入したが、アフリカ最終予選で敗れてワールドカップに出場できないガーナを相手に、攻撃の糸口を見いだせなかった。