サッカーワールドカップ・ロシア大会に出場する日本(FIFAランク61位)がスイス(同6位)に0―2で完敗した。

 FW本田圭佑(31=パチューカ)はトップ下で先発するも、得点を奪えないまま後半31分に退いた。「(ガーナ戦から)2試合、結果を出せなかった。(香川)真司が控えていて、ポジションを取られるという危機感をもっていないと」と悔しそうに話した。シュートチャンスは少なかったが「決めないといけないシーンがあった。そこを決めるか決めないかで生死が分かれるのがW杯」。自らを戒めるような声色だった。

 W杯までテスト試合はパラグアイ戦を残すのみ。「1試合も10試合も一緒だと思う。ここから20試合やったからって、僕らは別人にはなれない」と、迫るタイムリミットに対して腹をくくっている。攻撃陣の課題として「いい(ボールの)取り方はできた。そこからどこに1本目(のパス)を出すか。そこのビジョン」と、速攻を仕掛けられずに横パスが増えた部分を挙げた。

 チームがまだ成熟していない中で、W杯で2大会連続でゴールを奪っている本田にかかる期待は高まる。「(本番では)もしかしたらチャンスは1本かもしれないですけど、それを決められるか。精神的に研ぎ澄ませていく」。大舞台で結果を残してきた背番号4は、自信と危機感が入り交じった顔つきだった。【岡崎悠利】