06年W杯ドイツ大会に出場した元日本代表のJ2山口DF坪井慶介(38)が、本大会を2カ月後に控えた段階での監督交代など、揺れる日本代表の後輩たちに「平常心。今、出来る現状のベストを尽くし、チームが1つになって頑張って欲しい」とエールを送った。

 坪井は、4月9日にハリルホジッチ前監督の電撃解任と西野朗監督の就任が発表されたことを踏まえ「このタイミングで監督が変わるのは、なかなかないことなので難しい状況だと思う。でも、どういう状況でもベストを尽くすことは出来ると思う」と力を込めた。

 「代表の難しさを、ある程度は知っている。でも言い訳に出来るかと言えば出来ない」と語るように坪井自身、ジーコ監督の下、厳しい経験をしている。日本代表は「世界を驚かす」をテーマに掲げてドイツ大会を戦ったが、坪井が2試合に先発した1次リーグで1分け2敗と惨敗。監督からピッチ内での自由を与えられた選手たちだったが、前線と守備陣でボールの奪う位置の考え方がバラバラだったことなど、意思統一が計られていなかったことが敗因の大きな要因とされた。

 西野監督は就任後、3バックの新戦術を試したが、5月30日のガーナ戦では0-2で完敗した。同31日のメンバー発表で、ベテラン選手を中心に選出したことに批判もあるが、坪井は「知らない選手で集まっているわけじゃない。言ってみれば、僕たちよりすばらしい経験をしている選手が、たくさんいる。そういう選手中心に、まとまってやって、代表が日本サッカーを引っ張って欲しい」と期待した。