日本代表MF香川真司(29=ドルトムント)が、コロンビア戦の前半6分にPKで先制点を決めて初戦勝利、そして日本代表のワールドカップにおける南米勢初勝利に貢献した。

 香川は試合後「すごくホッとしました。初戦の重要性はみんな分かって、走り切れて勝てて良かった」と安堵(あんど)の笑みを浮かべた。

 前半2分40秒過ぎ、右サイドからのクロスボールを、DF昌子源(25=鹿島アントラーズ)がヘッドで前線にクリア。そのボールを右足1タッチで前線に送ると、反応したFW大迫勇也(28=ブレーメン)がDFと競り合いながら抜けだし、左足でシュートした。GKオスピナが弾いたこぼれ球を、香川が左足でシュートすると、止めに入ったMFのC・サンチェスの右腕に当たり、レッドカードで1発退場を誘うとともにPKを獲得。前半6分、そのPKを落ち着いて右足でゴール中央に決めた。「しっかりと冷静に蹴ることが出来たのが、大きかった。GKのタイミングを外すことが出来た。練習をやっていて良かった」とPKを振り返った。

 2014年6月24日のブラジル大会1次リーグで1-4と大敗し、1次リーグ敗退を喫した屈辱の試合は、後半40分までプレーしていただけに期するものはあった。ただ、所属のドルトムントで2月10日のハンブルガーSV戦で左足首を負傷。12日の最終節ホッフェンハイム戦で後半30分から途中出場したものの、ブンデスリーガで3カ月、プレー出来ておらず、大会目前まで苦しんだ。「自分たちの力チームを信じてやり続けた結果…1試合終えただけ。何もなし遂げていない。次の試合に備えたい」とかみ締めるように語った。