日本代表DF長友佑都(31=ガラタサライ)が、セネガル戦でMF本田圭佑(32=パチューカ)が決めた同点ゴールについて「彼の得点は格別だった。自分のゴールのような感覚」と最大限の言葉でたたえた。

 大会直前の監督交代に加えて、メンバー選出もフレッシュな顔ぶれが少ないという疑問の声も少なくなかった西野ジャパン。長友は「おっさん、おっさんと言われ続けて、このW杯でおっさんたちが結果を出したいという気持ちが強くあった」と、胸中を口にした。

 貴重な勝ち点1をたぐり寄せる本田の1発は、MF乾の左クロスにニアに飛び込んだFW岡崎がつぶれ役になってのもの。長友は「彼(岡崎)は自分で決めたかったと。圭佑には『やっぱりお前のところにこぼれ球がいくんだ』と言っていた」と笑顔で明かしつつ、長く代表を引っ張り続ける2人によって生まれたゴールに「おっさんたちで作ったゴール。すごくうれしかった」と周囲を笑わせた。

 下馬評を覆し続ける西野ジャパン。長友は「みんなのメンタルがすごい。いくら批判されようが立ち上がる、はい上がる気持ちが強いと感じる」とチーム全体に力強さを感じている。14年W杯ブラジル大会は惨敗。苦い思いも味わいながらここまでたどりついた。「(選手は)雑草だらけでしょ、雑草魂。へたくそな連中が、こうやって強い気持ちでここまできた」。

 とはいえ、決勝トーナメントを目前にしても、心の中にあるのは危機感だという。「あまり一喜一憂しすぎると次ひっくり返される危機感もある。中3日なので。まずは疲労回復、課題も話し合いたい」と、1次リーグ突破がかかる大一番へ気持ちを入れなおした。【岡崎悠利】