【ボルゴグラード(ロシア)28日】西野ジャパンがフェアプレー突破だ! 日本(FIFAランク61位)が1次リーグ最終戦でポーランド(同8位)に0-1で敗れたが、2大会ぶり3度目の決勝トーナメント(T)進出を決めた。1勝1分け1敗で勝ち点4から伸ばせなかったが、勝ち点で並んだセネガルを順位決定規定のフェアプレーポイント差で上回り、同組2位で1次リーグを突破した。

 西野監督の会見は次の通り。

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 -最後の選択は

 非常にこう、厳しい選択。万が一という状況はこのピッチ上でも考えられましたし、他会場でも万が一があるわけです。選択をしたのは、そのままの状態をキープすること。このピッチ上で万が一が起こらないよう他力の選択を選んだ。負けてる状況をキープしている自分、チーム、本意ではない選択をしている。他力を頼っている我々…。非常にシビアな状況だったと思う。最終的にこのまま、このままでいい。選手たちがいかなるブーイングに負けず、実行した。

 自分の信条からすれば不本意です。ただ、W杯はそういう戦いもあって、それの選択が正解と出れば、それは勝負に勝ったということとチームとしても思いたい。そういうサッカー、フットボールもあっていいのかと初めて、W杯、グループステージを突破する中での究極の選択。自力ではなく、他力を選んだのは少し後悔はあるかなと。プランがなかった中で、迫られて選んだ選択。今までのアグレッシブな戦いに、何か運がついてくれたか、微笑んでくれたか。選手たちにブーイングを浴びせながらプレーさせてしまった。これから選手に、いろいろ伝えたいなと思います。

 -どう伝えたか

 前半終わって0-0で両会場。我々も動かなくては、と選手にハーフタイムに伝えた。アグレッシブに、攻撃的に、勝ちに行く、そのスピリットを持ってピッチに出てくれと伝えました。

 失点した。攻撃的にいくカードを切る、他会場が動いた、なおかつ攻撃的に入っていく。ただ、時間がたって、他会場が動いた。時間が経過する中で、自分の選択が変わった。

 長谷部には、ハイリスクでなく、イエローカードまでの指示をしました。こんな状況は今までないです。時間を刻む中で、このままでいいと伝えろ。長谷部の投入、メッセージは、ある程度このままをキープしろ、0-2だけはなってはいけない。(時間が)刻まれていく中で、そうなった。長谷部の投入がすべてでもあったということは、間違いない。