日本(FIFAランク61位)が1次リーグ最終戦でポーランド(同8位)に0-1で敗れたが、2大会ぶり3度目の決勝トーナメント(T)進出を決めた。1勝1分け1敗で勝ち点4から伸ばせなかったが、勝ち点で並んだセネガルを順位決定規定のフェアプレーポイント差で上回り、同組2位で1次リーグを突破した。ベスト16による決勝T1回戦は7月2日(日本時間3日)にベルギー(同3位)と対戦し、過去最高のベスト8を目指す。

 日本が「お家芸」で1次リーグを突破した。天国と地獄を分けたのは、警告の数だった。フェアプレーの徹底を掲げる国際サッカー連盟(FIFA)が、今大会から順位決定方法としてフェアプレーポイントを採用。その第1号として、日本が恩恵を受けた。

 日本のフェアプレーは世界でも評価される。「警告覚悟でも当たれ」「激しくいけ」など、接触プレーの弱さをやゆされることもあるが、堂々と胸を張ってフェアに戦ってきた。日本はこの日、19試合連続退場者なしというW杯記録も樹立した。従来の記録はコロンビアの18試合、途切れたのは今大会の日本戦だった。

 68年メキシコ・オリンピックで銅メダルに輝いた日本代表、11年にW杯優勝したなでしこジャパン、多くの代表チームがフェアプレー賞(ファウル、警告、退場の数)を受けてきた。「審判に分からなければ」はVAR判定によって、撲滅される。日本のフェアプレーは、まだまだ評価されるはずだ。【荻島弘一】