背番号10、MF香川が涙をこらえた。トップ下でフル出場後、ピッチに座り込んで悔しさに耐えた。「受け入れがたい結果。でもこれが勝負の世界」。涙がこぼれないよう、何度も上を見つめ、時折震える声を絞り出した。

 惨敗した前回大会から苦しんだ。「この4年、このロシアにささげるつもりでいろんなことを犠牲にして戦ってきた。自分がやってきたことは間違っていないと思うし、後悔していないけど、ただそれでも勝てなかった現実を受け止めたい」。4年前とは違う10番の意味。堂々と「誇り」と話し、胸を張った。

 出場すれば3大会連続となる次回W杯。敗退から一夜明けた3日に4年後については「まずはゆっくり休んで整理したいですけど、4年後のことは分からない。ただ代表引退はないです」と語った。簡単には出せない答え。それこそが今大会、香川が集大成で臨んだ証しだった。