イングランドはベルギー得意の速攻で2点を奪われ0-2で屈し、90年に続き3位決定戦で敗れて4位に終わった。

 ここまで6得点を挙げているFWケーン(トットナム)は前半22分に決定機を迎えたが、ペナルティーエリア内からの右足シュートは枠を外し不発に終わった。「後半のパフォーマンスはとても良かった。後半開始から30分は優勢だったけど、得点を奪うことができなかった。ゴールライン上でクリアされた場面もあった」と、0-1の後半24分、MFダイヤー(トットナム)がGKとの1対1から放ったシュートが、無人のゴールに入る直前にDFアンデルウェイレルト(トットナム)にクリアされたシーンを悔やんだ。この後の同37分にFW・E・アザール(チェルシー)に2点目を奪われてトドメを刺された。

 しかし、「全員が最後まで全力を尽くして戦った。やれるだけのことはやった結果だ。3日前に(準決勝で延長戦を含む)2時間をこなしたばかりでキツい部分もあった。試合は望むところだったし、勝って良い形で大会を終えたかったから試合に敗れたことは残念。けど、自分たちは、経験から学びながら成長を続ける状態にあるチーム。胸を張って帰国するよ」と満足そうに話し、「トップレベルとの差を縮めることができたとは思うけど、最終的な結果が示すように、まだ改善の余地がある。完成されたチームじゃないから。悔しさをバネにしてみせる。自分自身も進歩を続けたいし、チームの誰もがそう思っていると実感している。次に国際大会ベスト4入りするまで、また20年以上も待ちたくはない。成長あるのみだし、実際にまた優勝を狙うチャンスが訪れるはずさ」と次の戦いへ向けて気合を入れた。

 これで得点王へ大きく前進した。「個人的には、最後の2、3試合でゴールを決めることができずに残念だった。もちろん、最終的に得点王になれたら誇りに思うよ。ただ、正直、(自分が得点を争いながらのベスト4入りに)納得しているわけじゃない。どの大会にも優勝を狙って臨んでいるから。それでも、大きく1歩前進することができた大会だった。この後は疲れを取って、新たなシーズンの戦いに備えたい」。

 サウスゲート監督は「ベルギーの力が優っていた。素直に勝者をたたえたい。自分たちに関して言えば、選手たちは試合終了の笛が鳴るまで全力を尽くした。後半には何度も相手を脅かして攻め込んだが、ベルギーはカウンターも怖く、トップクラスの選手を抱えている」と、素直に負けを認めた。しかし、「だが私たちも大会を通じて立派に戦った。現時点の実力からすれば出来すぎとも言えるような4位で大会を終える過程で、多くのハードルを乗り越えてきた。選手たちは非常に良くやった。母国で評価を受けるに値するパフォーマンスだった。今後2年間で更に経験を積むことになるのだから、また(20年欧州選手権でも)成果を残すチャンスは訪れるだろう」と期待した。