W杯王者ドイツは、イタリアに1-1からのPK戦を6-5で制して3大会連続のベスト4に進出した。後半20分にMFエジル(アーセナル)のゴールで先制したが、同33分にDFボヌッチ(ユベントス)のPKで同点とされた。その後延長戦でも得点が生まれずPK戦に突入。9人目までもつれたが、最後はDFヘクトア(ケルン)が決めた。準決勝では、フランスと対戦する。

 ドイツが天敵を下してベスト4に進出した。PK戦は両チーム計18人がキッカーを務める激闘でレーウ監督は「今は喜びを分かち合い明日は休養に充てる。本当に疲れた」。PKを2本セーブしたGKノイアー(Bミュンヘン)は「こんなPKは初めてだ。これだけ長く劇的な展開となったPKは特別」と興奮気味。イタリアにはW杯と欧州選手権で過去8度対戦も勝利なしだった。(中野吉之伴通信員)

 ◆9人目のPK PK戦で両チーム計18人が蹴ったのは1980年大会のイタリア-チェコスロバキア(当時)の3位決定戦以来。その時も負けたのはイタリアで1-1からのPK戦に8-9で屈した。