南米王者のナシオナル・メデジンが、初陣で開催国枠鹿島に敗れた。

 前半は能力ある攻撃陣が何度も個の力で決定機を作りながら、鹿島GK曽ケ端の好守に阻まれて無得点。前半33分には直前のセットプレーでの接触で、鹿島DF西が倒されたとして、ビデオ判定の末にPKで失点する不運もあった。

 シュート数は鹿島の10本に対して、2倍以上の24本を放ちながらも最後までゴールネットを揺らすことはできず。ルエダ監督はビデオ判定について「選手同士がぶつかった場面はありましたが、故意ではありません。あれで我々の秩序が乱れてしまった」と嘆き節。結果的に3失点の完敗になってしまったことには「私たちは過信していた。この結果に、苦い思いを感じている」とため息をついた。

 さらに、自身の去就についても触れ「日曜日に試合を控えている(3位決定戦)。それが終わってから(クラブの)幹部の方と話をしたい」と明かし、退任の可能性も示唆した。

 航空機事故で犠牲者を出したブラジル1部シャペコエンセと南米杯決勝で対戦予定だったため、精神的ショックを抱えながらの来日だった。それでも、ルエダ監督は「影響があったとは思わない。事故のことはありますが、今日の試合で大きなチャンスは何回もあった。(ビデオ判定の)被害者になってしまった」と話した。