メキシコ1部パチューカの日本代表FW本田圭佑(31)が同国のマルカ・クラロのインタビューに応じ、28日(日本時間29日)に電子版に動画付きで掲載された。

 本田は27日には自身の公式ツイッターで事実上の退団宣言。シーズン大詰めで、1年間のメキシコ・パチューカでのプレー、生活を英語で振り返り、それがスペイン語で記事となっている。

 インタビューの要点は次の通り。

 -メキシコの印象は

 本田 正直言って、メキシコはもっと危険なところだと思っていた。ただ、ここに来てから今まで、1度たりとも危険な目に遭ったことはない。人々はとても素晴らしく、いい意味で驚いた。本当のところ、メキシコは危険ではなく安全だ。

 -パチューカというチームは

 本田 一致団結している。チーム全員がとても仲良く、親しい。今までいたモスクワ、イタリアのチームとはまた違って、家族的なつながりでまとまっている。これは新鮮だった。加えてサポーターが常にまわりにいて、サインを求められたり距離が近い。この交流も含めて、すべてがまるで家族のようにまとまっているのがパチューカだ。

 -メキシコリーグは

 本田 メキシコリーグを、ひと言で説明するのは難しい。低地や高地でプレーをする難しさがある。ホームとアウェーでは、まったくプレーが変わってくる。そういった経験はこれまでなかった。とても勉強になった。

 -チームメートともいい関係を築いているように見える

 本田 彼らはとても親しみやすく、スペイン語がうまくない自分にも、とても親切に接してくれて感謝している。パチューカには、才能豊かな若い選手もいる。自分の経験をすべて、彼らに伝えたいと思ってやってきた。

 -なぜメキシコに

 本田 幼いころの夢はヨーロッパでプレーすることだった。ACミランでその夢がかない、新しい挑戦の場を探していた。ヨーロッパではそう思えるものがなかったが、アフリカ、アメリカのクラブに加え、パチューカとの交渉があり、ディエゴ(アロンソ監督)、へスス(マルティネス会長)らとの良い話し合いで、パチューカに来ることが決まった。

 -メキシコのサッカーは

 本田 メキシコはとても攻撃的で、良い攻撃のアイデアを持った選手がたくさんいる。攻め込まれることを恐れず、ゴールへと突き進む。ヨーロッパはより戦術的、守備的だが、メキシコはゴールへと突き進む攻撃性を特長としている。

 -パチューカを離れるのか

 本田 とにかく自分は好奇心が旺盛でいろんなことにチャレンジしてみたい。いま31歳で、ワールドカップ(W杯)の期間中に32歳になる。W杯後は新しいことにチャレンジしてみたい。

 -どの国のファンが印象的か

 本田 比較することはできない。ただ、メキシコのファンはサッカーそのものを愛してくれている。スタジアムの雰囲気、パチューカに加え、他のメキシコのスタジアムの雰囲気が、とても気に入っている。

 -メキシコのファンへ

 本田 いつも応援してくれてありがとう。それほど調子が良くなかった時も、変わらず応援をしてもらい、その気持ちを感じていました。引き続きパチューカを応援してください。そして、私自身の今後の道のり、新しい挑戦も応援してください。よろしくお願いします。