プレミアリーグの新シーズンは10日(日本時間11日)に開幕する。

 昨季グアルディオラ体制2年目で圧勝したマンチェスター・シティーの優位は動かし難い。キーマンのデブルイネら豪華な攻撃陣に突破力抜群のマレズを追加。開幕前哨戦といえるコミュニティー・シールドでも、昨季FA杯王者チェルシーを軽く退けた。

 最大のライバルはリバプールか。サラーのいる3トップの威力は欧州屈指。世界最高値のGKとなったアリソン獲得から、89-90年シーズン以来のリーグ優勝への意気込みも伝わる。マンチェスター・ユナイテッドはモウリーニョ監督が個人的な「鬼門」の就任3年目。昨冬に獲得したサンチェスの得点力を引き出せるかが、自らの進退を含む成否の鍵を握る。

 残る欧州CL出場枠を争うのはロンドンの3強だろう。トットナムは記念すべき新ホームでの初シーズンで、主砲ケーンはW杯得点王となって自信を深めた。サリ新体制下で攻撃姿勢を強めるチェルシーは、最大の武器E・アザールを引き留められれば4強復帰も現実的だ。「ベンゲル後」のアーセナルは、エメリ新監督が、長年課題だった守備の強化に着手する。

 日本人所属の3チームは10位以内を狙う第2集団。レスターはマレズ離脱に伴う3トップ採用が“守備的10番”の岡崎には不利。サウサンプトンは3バック据え置きも、吉田には長身センターバックのベステルゴーアという競争相手が現れた。ニューカッスルの武藤は、昨季39得点の“貧攻”チームのためにもゴールあるのみだ。(山中忍通信員)