メルボルン・ビクトリーを退団し来季所属先が未定となっているMF本田圭佑(32)が30日、東京都内で行われたイベント「Advertising Week Asia 2019」に出席し、講演を通じてビジネスについて語った。

すでにオーストラリアでのシーズンを終えて帰国。現役選手としては異例ともいえる、ビジネス講演の場に立った。サッカー選手としての今後の去就については言及しなかった。

ビジネス面でもさまざまな活動をしている本田。国内外でサッカースクールを経営し、オーストリアなど複数の国でクラブ経営にも携わっている。また俳優のウィル・スミスとともに米国にファンドを立ち上げるなど、投資家の一面も持つ。

ブロックチェーンなど次世代のビジネスについて語る中で、サッカーで実質監督を務めるカンボジア代表での取り組みにも触れた。「(日本と)似た文化。ミスを怖がってトライしない」と、失敗に対して不寛容であるという。

消極的な考え方を変えるため、ミスをしたらガッツポーズをするように選手に指示をしたこともあると明かした。「頭がおかしいけど、それくらいしないと脳の動きが変わらないだろうなと。うまくいかなかったことが分かったという事は、価値でしかない」と熱弁。失敗は成長に不可欠だと主張し、日本にも同じ考えを持つ人が今後さらに増えることに期待を込めた。

【岡崎悠利】