オランダ1部の強豪PSVのMF堂安律(21)が29日、アウェーでDFファンウェルメスケルケンとDF中山が所属するズウォレと対戦し、待望の移籍後初得点を挙げた。1-0の後半6分から途中出場。2-0の同27分に得意の左足でゴールネットを揺らし、PSVでの公式戦出場4試合目での初ゴールを決めた。

24度のリーグ優勝を誇るオランダの名門の一員として認められるため、堂安がようやく第1歩となるゴールを決めた。後半27分、ペナルティーエリア内のやや右で中からの横パスを右足でトラップ。左足に持ち替えて狙い澄ましたシュートは、対戦相手のファンウェルメスケルケンの股を通過してゴール左に吸い込まれた。「最初から狙っていた」と意気込んで挑んだ試合でうれしい初得点。軽く両手を広げて笑顔を浮かべると、その後駆け寄ってきた多くのチームメートから祝福されて、照れくさそうに笑った。

加入してから約1カ月。ようやく得点でアピールに成功した。デビューから5試合があったが、先発は古巣フローニンゲン戦の1試合で途中出場が3試合。フローニンゲン時代はエース級の存在だったが、名門ではまだ定位置確保さえ、ままならない。初得点は、これ以上ない結果。ファンボメル監督からも「彼は本当にすごく賢く、信頼できる選手」と褒められた。

自身の立ち位置が低いことは理解している。14日のフィテッセ戦後「脇役でチームのために汗をかくのは自分の目指すところではない。1、2カ月後には自分が主役になっているイメージを持っている」と自信満々に話した。自身の能力を信じている。初得点にも「あそこで(ボールを)持てば絶対に入るというぐらい、極めていかないと」と慢心はない。主役になるため、己を信じ、明確な課題を1つ1つクリアしていく。