アトレチコ・マドリードが、今冬の移籍市場でFWの補強を考えているとスペイン紙アスが3日に報じている。元々の得点力不足に悩まされている中、さらにエースのジエゴ・コスタが椎間板ヘルニアの手術を実施して長期離脱を余儀なくされているためだ。

Aマドリードはサラリーキャップ制(移籍金の減価償却費及び選手年俸)の問題により、選手を売却しなければ新たな選手を獲得できないため、当初は今冬の移籍市場での動きはないと考えられていた。

しかしここに来て、得点力不足とジエゴ・コスタの離脱が重なっているため、シメオネ監督は信頼できるFWをひとり獲得することを望んでおり、クラブが今冬の移籍市場で探しているとのことだ。

一方、サラリーキャップ制を準拠するための放出候補として、ルマール、シャポニッチ、ヴルサリコ、アリアスの名前が挙がっている。

この中でルマールについては、出番が以前に比べ減っており、選手本人も退団について前向きに捉えているとのことだが、障害となるのは7000万ユーロ(約84億円)の移籍金で獲得するも、現在その市場価値が落ちていることである。

シャポニッチについてクラブは期限付き移籍を考えているが、サラリーキャップの助けにはあまりならないとのこと。そして可能性はあるが、アリアスの退団は難しいと、見られている。

選手補強に関して、シメオネは実績のあるFWを求めている。今夏、バレンシアのスペイン代表FWロドリゴの獲得を目指したが失敗し、現時点ではほぼ実現不可能となっている。

そのため今現在パリ・サンジェルマンのウルグアイ代表FWカバーニが第一候補となっている。クラブでの出番が少なく、契約も今シーズン限りのため、すでに選手側から逆オファー済みであるとのこと。しかし高額な年俸がネックとなる。

またミランでプレーする24歳のポーランド代表FWピョンテクの名前も出ている。今季のセリエAではここまで14試合に出場するも、わずか3ゴールと素晴らしいパフォーマンスではない。しかしAマドリードに今季終了までの期限付き移籍のオファーを出す可能性があるという。今年1月にジェノアより3500万ユーロ(約42億円)で入団し、契約は2023年まで残っている。

さらにトリノに所属し、素晴らしいプレーを見せているイタリア代表FWアンドレア・ベロッティという名前も浮上している。その市場価値は3500万ユーロ(約42億円)となっている。(高橋智行通信員)