フランス1部パリサンジェルマン(SG)に所属するブラジル代表FWネイマール(28)がド派手なピングファッションで人気雑誌ヴォークのアラビア版で表紙を飾った。

14日の英ザ・サン紙が報じたもので、公開撮影では今年初めに染めたピンク色のヘアに合わせ、ショッキングピンクのスーツを着用し「悪くない」とノリノリで撮影に応じたという。明るいイメージの公開撮影とは対照的に同誌の独占インタビューでは、数多くの故障による長期離脱や親友だった米プロバスケットボールNBAの元スター選手のコービー・ブライアントさんの死去など苦悩の日々を語った。

17年夏に2億2000万ユーロ(約264億円)でパリSG入りした後、2年近くで300日以上、故障で欠場してきた。19年も右足第5中足骨の骨折、右足首の靱帯(じんたい)損傷、秋には左太もも裏負傷と3度のけがで戦列を離れた。ネイマールは「プロのアスリートにとって故障より悪いことはない。この2シーズンで本当に多くのけがをし、自分自身に疑念を抱く多くの瞬間があった」と悪夢の日々を明かした。

「アスリートが成功するための要素の半分は心。心が良ければ、試合はより自然に流れるんだ」

また今年1月、ヘリコプター事故に見舞われ、41歳で他界したブライアントさんとの思い出にも言及した。ネイマールは「お互いの生活には多くの共通点があったからね。彼がパリに来た時も個人的に会ったりしたんだ。彼のアスリートではない部分、1人の人間を知った時、違った関係を生み出したんだ。コービーはとても特別な存在だった。スポーツと社会は偉人を失ったと思う」。ブライアントさんの悲劇的な死去後、自らの精神力を試されるとも口にした。今回の印象的なピンクファッションによる公開撮影も、気持ちを切り替えるためのスイッチの1つだったのだろう。

なおヴォーグのアラビア版は英語、アラビア語で製作され、中東諸国だけでなく、ロンドンやパリ、ミラノといった欧州の主要都市でも発売されている。