スペイン1部リーグ、セビリアの地元スポーツ紙エスタディオ・デポルティボが、28日付の1面でマジョルカMF久保建英(19)の写真を大きく掲載し、「クボが挑戦を受け入れる」と見出しをつけた。

そして「2020-21シーズンの中で新たにサプライズを起こした選手の一人である日本人選手が、セビリアのオファーに『はい』と答えた。従ってレアル・マドリードとの合意を具体的にするだけとなった」と、久保の来季の希望がセビリアでプレーすることであり、残るはクラブ間合意だけになっていることを強調して伝えている。

エスタディオ・デポルティボ紙によると、ノリートのセルタ移籍、ロニー・ロペスのニースへの期限付き移籍が間近に迫っていることにより、セビリアは今夏、最低でもサイドアタッカーを1人補強する必要が出ており、スポーツディレクターのモンチの意向で久保獲得を希望しているという。

レギロンが今季、期限付き移籍で所属し、レギュラーの座を獲得していることからも分かる通り、セビリアとRマドリードの関係性は良好である。またセビリアが来季のチャンピオンズリーグ出場権を獲得していることが久保にとって、大きな魅力となっている。

最近、ベティス、レアル・ソシエダード、ビリャレアル、グラナダ、ヘタフェ、アヤックス、ドイツのクラブ(詳細不明)などの名前が挙がっているが、久保が首を縦に振ったことにより、セビリアが獲得レースで大きく抜け出す形となった。

しかし、この期限付き移籍が決定するかどうかは全て今後の交渉次第となる。セビリアが買い取りオプション付きの複数年の期限付き移籍を望んでいる一方、Rマドリードが買い戻しオプションを契約条項に含むのは間違いないとみられている。

Rマドリードは欧州チャンピオンズリーグ、セビリアは欧州リーグに勝ち残っているため、両クラブともまだ今シーズンが終わっていない。(高橋智行通信員)