バレンシアが今冬の移籍市場で韓国代表MF李康仁(イ・ガンイン、19)を売却する可能性があると、スペイン紙アスが14日に報じている。

同紙はその理由について、2022年6月30日までの契約について、李康仁がバレンシアからの延長オファーを拒否したためと伝えている。大幅な給与アップの申し出を受けたものの、お金で動く意思はないとのこと。このまま契約延長で合意に達しない場合、バレンシアは今冬の移籍市場でできる限り高値で売却することを検討しているという。

李康仁については将来性やアジアマーケットでの影響力により、すでに興味を示しているクラブがいくつも存在しており、今冬の移籍市場で何らかのオファーが届くと推測されている。

アス紙は、今夏にバレンシアがマンチェスター・シティーへ2300万ユーロ(約28億7500万円)で放出したスペイン代表FWフェラン・トーレスの時と同じように、移籍可能リストに入れる方針を固めたと、クラブ関係者が語ったことを伝えている。

バレンシアは現在、極度の財政難に陥っており、財政上の問題で来年6月30日までに選手売却により損失分の2600万ユーロ(約32億5000万円)をカバーする収入を得る必要があるとのこと。

今夏、フェラン・トーレスやパレホら主力選手を次々と放出してきたバレンシアのオーナーであるピーター・リム氏が、李康仁の処遇をどうするか、その動向が注目される。(高橋智行通信員)