バルセロナが、ドルトムントのノルウェー代表FWアーリング・ハーランド(20)の今夏獲得を断念したと、地元テレビ局TV3が18日に報じた。

バルセロナは現在、クラブの実際の経済状況を把握するため内部監査を行っている。その結果はまだ出ていないが、新型コロナウイルスの影響を受け財政難に陥っているため、ラポルタ会長とクラブの強化部は今夏のハーランド獲得が不可能だと判断したという。

またラポルタ会長はハーランドとの契約よりも、アルゼンチン代表FWリオネル・メッシとの契約延長を優先させることを望んでいる。すでに先月28日、ラポルタ会長とメッシの代理人を務める父親ホルヘ・メッシ氏が一緒に昼食を取り、メッシの将来に向けた最初の話し合いを実施。両者が契約延長合意に向け前向きな姿勢を示したとも報じられていた。

一方、ドルトムントはすでに来季欧州チャンピオンズリーグ出場権を獲得しており、ハーランドを手放すつもりはない。もし今夏の獲得を希望する場合、約1億5000万ユーロ(約195億円)という莫大(ばくだい)な移籍金に加え、高額な年俸の支払いが必要になる。これはバルセロナだけでなく欧州の全てのクラブにとって不可能な金額だと見られている。

ハーランドの契約には来年夏に7500万ユーロ(約97億5000万円)でドルトムントと契約解除できる条項があるため、バルセロナはそのタイミングで獲得に動くことを望んでいるもようだ。(高橋智行通信員)