ドイツ代表GKマルクアンドレ・テアシュテーゲン(29)について、バルセロナはこれまでずっと移籍不可能な選手の1人とみなしてきたが、状況次第で売却する可能性があると、スペイン紙アスが21日に報じている。

その理由は、ACミランのイタリア代表GKジャンルイジ・ドンナルンマ(22)を今夏、移籍金ゼロで獲得できる可能性があるためである。

同紙によると、ミランとイタリア代表の正GKであるドンナルンマの契約は今年6月30日までとなっているが、今週末に行われるセリエA最終節で来季の欧州チャンピオンズリーグ出場権を獲得できなかった場合、契約延長するつもりはないという。

ミランは現在、勝ち点76で3位につけ、勝ち点で4位ナポリと並び、5位ユベントスを勝ち点1差でリードしている。22日にアウェーで行われるアタランタ戦の勝利が必須となっている。

このような状況の中、ドンナルンマの代理人を務めるミノ・ライオラ氏は、素晴らしい友人関係にあるバルセロナのジョアン・ラポルタ会長に、ドンナルンマを今夏移籍金ゼロで獲得できる可能性のあるオファーを持ちかけたとのことである。

現時点でテアシュテーゲンはバルセロナにとって重要な選手の1人であるのは間違いないが、テアシュテーゲンに高額なオファーが届き、ドンナルンマを無料で獲得できるという条件が重なった場合、バルセロナが放出に動きだす可能性があると同紙は伝えている。

ドイツの移籍情報サイト「トランスファー・マーケット」によると、2014年に移籍金1200万ユーロ(約15億6000万円)でバルセロナに加入したテアシュテーゲンの現在の市場価値は7500万ユーロ(約97億5000万円)となっている。

またテアシュテーゲンは現在、20日にスウェーデンで膝の手術を受けたばかりで、回復するまでに3カ月かかる可能性があり、今夏の欧州選手権欠場を余儀なくされている。

(高橋智行通信員)