フランスのレキップ紙が14日付で元日本代表MF松井大輔(40=フットサル・YSCC横浜)のインタビューを掲載した中で、2008年にパリ・サンジェルマン(SG)とも接触していたことを明かしている。

アテネオリンピック(五輪)後の2004年夏に欧州移籍する際、セリエAのラツィオから獲得オファーを受けていたという松井は、最終的には当時フランス2部のルマンへ移籍。1シーズン目で1部昇格に貢献すると、欠かせない存在として4シーズンを過ごした。

「ルマンの太陽」と呼ばれ、2008年夏にはステップアップとして欧州の強豪クラブへの移籍を決断する。

その時に声をかけられたのが、今やメッシやネイマールが在籍するパリSGだったという。

「当時のパリSGを率いていたポール・ルグエン監督が、パリでコーヒーを飲みに誘ってくれた。彼は絶対に自分を獲得したいと思ってくれていた。オファーを待っていたんだけど、1度も来なかったんだけどね」

最終的に松井はサンテティエンヌに移籍し、グルノーブルからロシアのトムトムスクを経て、再びフランスへと戻ってくることになる。

「サンテティエンヌに行ったことは後悔していない。ホームスタジアムのロッカー室で、私の憧れでもあるプラティニ氏にも会った。ヴェール(緑=サンテティエンヌの愛称)は私に夢を見させてくれたんだ」

欧州で成長し、2010年にはW杯南アフリカ大会で岡田ジャパンの主力として本田、大久保、長谷部らとともに日本を16強進出へと導く。その背景には、ラツィオやパリSGといった名門クラブからも注目されるほどの活躍があった。(松本愛香通信員)