バルセロナのスペイン代表FWアンス・ファティ(19)が戦列復帰に8~10週間かかると、スペイン紙アスが26日に報じている。

ファティは20日の国王杯4回戦ビルバオ戦に後半途中から出場するも、試合終了間際に負傷交代を余儀なくされた。その後の検査で左足大腿(だいたい)二頭筋近位腱損傷と診断され、クラブが25日に保存療法を行っていくことを発表した。

スペイン紙アスによると、クラブの医師は世界的な専門医を紹介し、再発防止の最善策として手術を薦め、欠場期間は長くとも3カ月で済むと説得したという。しかし、ファティ側は1年以上前に左膝を痛めた時の悪い記憶があったため、今回は最初から手術を受けることを嫌がり、保存療法を選択したと説明した。これにより欠場期間は8~10週間になると伝えている。

ファティは20年11月のベティス戦で左膝内側半月板損傷の重傷を負い、最初の手術後に全治4カ月と診断されていた。しかしクラブの医療チームの見通しの甘さもあって回復状況は思わしくなく、最終的に4回の手術を受け、昨夏の欧州選手権や東京オリンピック(五輪)に参加できなかった。昨年9月のレバンテ戦で、退団したメッシの背番号10番を引き継ぎ、約11カ月ぶりに戦列復帰を果たした。

しかしその後も左膝の打撲やハムストリング負傷で公式戦13試合の欠場を余儀なくされ、けがに苦しめられる日々が続き、今季の公式戦成績は10試合出場、5得点0アシストとなっている。(高橋智行通信員)