スペインとポルトガルは1-1の引き分けに終わった。

スペインがポルトガルと顔を合わせるのは通算39回目。これは同国史上、イタリア戦に並び最多の対戦カードである。

バルセロナの4人を先発起用したスペインはいつも通り4-3-3で臨み、FWクリスティアーノ・ロナウドをベンチに置いたポルトガル相手に序盤から、お家芸のスピーディーなパス回しを披露してゲームを圧倒的に支配した。

前半3分に波状攻撃を仕掛けていきなり先制点に迫るが、最後はMFガビのシュートが、相手DFに当たりコーナーキックになった。

序盤押し込まれたポルトガルは、徐々にスペインのペースに慣れていき、同18分にスペインのミスからボールを奪った後、DFゲレイロが左サイドを強引に突破し、ゴール前でパスを受けたFWラファエル・レオンがシュートを打つが、枠上を大きく越えていった。

ポルトガルに流れを奪われかけたスペインは同25分、ガビが中盤でボールを奪ってカウンターを仕掛けて右サイドに鮮やかなパスを出し、FWサラビアがゴール前にダイレクトで送ったボールをFWモラタが難なく合わせて先制点を記録した。

先制点で落ち着きを取り戻したスペインはゲームをコントロールし、同29分にガビのグラウンダーのクロスからMFカルロス・ソレールが立て続けにゴールを狙う。しかし1本目はポルトガルGKディオゴ・コスタに防がれ、2本目は枠上に外した。

スペインはボールを60%以上キープして先制点を奪い、ポルトガルに1本も枠内シュートを打たせずにいい形で前半を折り返した。

後半は前半と打って変わり、1点を追うポルトガルが1歩前に出てプレーしたことでスペインが調子を落としていき、最初のチャンスがポルトガルに訪れる。同14分にFWラファエル・レオンがGKとの1対1の決定的チャンスを迎えるも、スペインGKウナイ・シモンにファインセーブされた。

その後、両チームが積極的に選手交代を行い、同17分にポルトガルはクリスティアーノ・ロナウドがピッチに入ると、スタンドから大ブーイングが巻き起こった。

思うようにボールを持てなくなっていたスペインは後半半ば過ぎから、再びペースを取り戻し、立て続けに決定機を作っていくが、モラタやDFジョルディ・アルバのシュートは枠に飛ばせない。

一方、ポルトガルは同37分に、途中出場のFWゲデスとの壁パスで右サイドを抜け出したDFカンセロがゴール前に入れたボールを、同じく途中出場のFWリカルド・ホルタがゴール前で合わせて同点にした。

終盤、両陣地を行き来し、イエローカードが飛び交う激しい展開となる中、スペインは同42分にジョルディ・アルバが決定的なヘディングシュートを放つが枠に飛ばせず試合が終了した。

この試合のベストプレーヤーの1人だったガビを起点に先制点を奪って幸先の良いスタートを切ったスペインだったが、後半に入りボール支配率を落とし、さらに決定力不足を露呈した。そして終盤にゴールを許して1-1で引き分け、連勝が4でストップした。この後、5日にチェコとアウェーで欧州ネーションズリーグ・1次リーグ第2節を戦う。

またピッチでは真剣勝負が繰り広げられたものの、3分2程度しか埋まらなかったスタンドはクラブチームのシーズンが終了したばかりで観客が完全に試合に集中していたとは言い難かった。試合最初からお祭りのような和やかな雰囲気となり、普段のリーグ戦ではめったにお目にかかれないウェーブが試合開始10分過ぎに起こるほどだった。(高橋智行通信員)