レアル・マドリードやチェルシーなどで数多くのタイトルを獲得し、現在はセリエAのローマを指揮するジョゼ・モウリーニョ監督(59)が24日、都内でローマの公式練習後に取材に応じ、FIFAワールドカップ(W杯)カタール大会でドイツを撃破した日本代表を祝福し、日本代表監督には日本人が望ましいとの持論を述べた。

モウリーニョ監督は、テレビをつけて、日本対ドイツの試合開始を待っていたが、睡魔に負けて寝てしまったという。試合は見ていないが、日本の勝利に「素晴らしい達成をされた。クレイジーなサプライズではないと考えている」と結果への感想を語った。

理由として、日本の選手が欧州で経験を積み、ハイレベルなサッカーをしていることに加え、日本人の献身性を挙げた。モウリーニョ監督は日本人の指導はないが、韓国代表のFW孫興民を指導したことがあり「欧州のサッカーにはエゴ、個人の面に大きなフォーカスがあたっている。アジアで最高の選手を指導したことがあるが、見ていると、チームを最優先し、チームのためにプレーするメンタリティーがある。日本もチームを最優先する考えだと思う。チームの目標のためにハードワークをいとわない」と分析した。敗れたドイツについては、巻き返して決勝トーナメント進出を予想し「(試合を)見てはいないが、日本が勝ったことを、すごいサプライズだとは感じていない」と強調した。

報道陣から「日本代表監督の可能性はあるか?」と問われると、日本代表監督には日本人監督がふさわしいという持論を展開。「今後どうなるか分かりません」と前置きした上で「私が見る限り、日本は今、発展の段階で、監督も十分に成長しているレベルにまで達していると思う。私は日本が特に、外国人監督が必要としているとは思っていない」とした。

ローマは日本で名古屋グランパス(25日、豊田スタジアム)、横浜F・マリノス(28日、国立)と親善試合を行う。現在、ローマには日本人選手はいない。モウリーニョ監督は日本人選手獲得に「安ければ」と笑わせ「もし、フランクフルトが鎌田をローンで貸してくれるならいただきます」と、日本代表MF鎌田大地にラブコールを送った。