ブライトンの日本代表MF三笘薫(25)は、“因縁”のPK戦で出番がなかった。FIFAワールドカップ(W杯)後、初のクラブの公式戦。疲れを見せることなく、0-0の後半開始から途中出場。主戦場の左サイドから持ち味のドリブル、切れ味鋭いパスでチャンスを演出したが、得点には結びつかなかった。試合は最後まで決着が着かず、PK戦に突入。両チームともに1人目は失敗し、7人目まで、もつれる波乱の展開。結果的に三笘にキッカーの順番は巡ってこず、チャールトンが4-3で勝利した。

PKは1つの注目ポイントだった。W杯の決勝トーナメント1回戦のクロアチア戦では、PK戦で2番手でキッカーを務めた。三笘から見て、ゴール左へ狙ったシュートは惜しくも阻まれた。南野、吉田も失敗。日本にとっての悲願のベスト8進出は夢に終わった。三笘は、試合後のミックスゾーンでは大粒の涙を流していた。

予選のスペイン戦ではゴールライン際ギリギリの1ミリの世界から、決勝点をアシスト。ジョーカーとして存在感を見せた。クロアチア戦の涙を笑顔に変えるべく、日本のエースへ成長するため、英国の地で進化を続ける。