スペインサッカー連盟(RFEF)ルイス・ルビアレス会長の母親が、教会に閉じこもってハンガーストライキに入った。ESPN電子版が報じた。息子の処遇に抗議するためだという。

ルビアレス会長の母親アンヘレスさんは28日、同会長の故郷であるアンダルシア州モトリルにある教会に閉じこもった。

アンヘレスさんは「私の息子がさらされている非人間的で血に飢えた魔女狩りが終わるまでは抗議を続ける」と述べているという。

ルビアレス会長は先週25日に、国際サッカー連盟(FIFA)から90日間の暫定的なサッカー関連活動停止処分を言い渡された。スペインのスポーツ最高評議会も彼の解任を求めている。

きっかけは20日に行われた女子ワールドカップ(W杯)決勝。同会長が優勝したスペイン代表FWジェニファー・エルモソの唇にキスしたことが波紋を呼んだ。

ルビアレス会長は決勝戦の後、メダルを授与していた際、各選手を抱きしめ、頬にキスをしていたが、エルモソに対しては頬にキスをした後、両手で顔をわしづかみにして、おもむろに唇にキスをした。

これに対し、スペイン内外で怒りの声が上がり、エルモソは23日にサッカー選手組合を通じて「このような行為が罰せられないでいるのはおかしい」と述べていた。

当初、辞任するとみられていたルビアレス会長は一転、辞任を拒否。キスは合意の上だったと主張し(選手側はこれを否定)、エルモソと選手組合に対して法的措置を取ると脅している。

スペイン検察当局は、この件に関して性的虐待の予備調査を開始したと発表した。

同会長の母親は「映像が証明しているように、双方に同意があるのだから、性的虐待はない。私の息子は、誰かを傷つけることなんかできない」と話しているという。