【マドリード=高橋智行通信員】レアル・マドリードが「マドリード・ダービー」に完敗し、今季6試合目にして初黒星を喫した。
シーズン開幕から公式戦5連勝を達成し、リーグ首位をキープするアウェーのRマドリードは、クルトワ、ミリトン、カルバハルなどの主力をけがで欠く中、モドリッチをトップ下、ロドリゴとベリンガムを2トップに配置した中盤ダイヤモンドの4-4-2で戦った。負傷欠場が続いたビニシウスは試合前日、1カ月ぶりに招集メンバー入りしたが、最終的に胃腸炎でベンチ外になっていた。
開始早々、失点した。前半4分、サムエウ・リーノが左サイドから入れた正確なクロスをモラタが頭で合わせ、Aマドリードに先制された。
さらに前半18分、サウールのクロスからグリーズマンにヘディングシュートで追加点を奪われる。
反撃に転じたRマドリードは前半35分、相手のクリアボールをペナルティーエリア手前で拾ったクロースが正確なシュートをゴール左下隅に突き刺して1点差に詰め寄った。
だが反撃ムードに水を差された。後半開始1分、サウールが左サイドから上げたクロスから、ゴール前でフリーのモラタにヘッドで得点を決められ、またもや2点差となった。
Rマドリードは悪い流れを断ち切るため、3人を入れ替えてシステムを4-2-3-1に変更して反撃を試みるも、ロドリゴやリュディガーのシュートはAマドリードがゴール前に築いた壁にことごとく阻まれる。
さらに最後の交代枠で投入されたブラヒム・ディアスが33分に右サイドを巧みな個人技で突破してゴールを狙うも、オブラクにファインセーブされた。
今季最初のマドリードダービーでRマドリードは20本のシュートを打ちながらも、持ち前の決定力を発揮できず。思いがけぬ完敗で、首位をバルセロナに明け渡し、3位に後退した。
アンチェロッティ監督は試合後の会見で「立ち上がりは良くなかったし、守備もがうまくいかず、自陣ペナルティーエリアで脆さがあった。アトレチコは2点リードした時、スピーディーなカウンターを仕掛け、自分たちのやりたいようにやっていた。その意味で彼らは我々よりも優れていたよ」と相手を称えるしかなかった。