ラ・リーガ(スペインリーグ)のハビエル・テバス会長(61)が、パリ・サンジェルマンのフランス代表FWキリアン・エムバペ(24)について「来夏、70~80%の確率でスペインリーグにやって来るだろう」と発言した。
25日、スペインメディア「モビスター・プルス」のインタビューに応じ、さまざまな質問に答えた中で、来季のレアル・マドリード加入のうわさが絶えないエムバペの去就について「スペインリーグはエムバペにとって理想的な行き先だ。彼は来夏、70~80%の確率でスペインリーグにやって来るだろう。ここには過去、偉大な選手が何人も来ていた。彼がスペインリーグに来ることは重要だが、それは生と死を分けるものではない。生か死かは、我々に素晴らしいチームがあるかどうか、そして競争力のあるリーグであるかどうかだ」と可能性が高いことを訴えた。
欧州5大リーグ(スペイン、イングランド、イタリア、フランス、ドイツ)内の違いについては「プレミアリーグはお金が浪費されていると思う。選手の例を挙げたくはないが、過大評価されているかもしれない。我々が比較できるのはブンデスリーガだけだろう。なぜなら、この2リーグだけが持続可能だからだ。イングランドはこの5年間で50億ユーロ(約7750億円)もの損失を出しているが、スペインリーグは5億ユーロ(775億円)も出していない。我々もそのようなモデルを作り、門戸を開いて数人のアメリカ人を来訪させれば、プレミアリーグに近づくことはできると思うが興味ない」と言及した。
続けて「最もダメージを受けているのは資金を出してくれるオーナーのいないレアル・マドリードとバルセロナだろう。一方、セリエAは30億ユーロ(4650億円)の損失を出しているが、たくさんのパトロンがいて、イタリア政府が債務の猶予を認めている。さらに外国から来る選手にとって非常に魅力的な税制がある。フランスリーグでは給料の60%をパリ・サンジェルマンが占めており、他のクラブは莫大(ばくだい)な損失を出している」と比較した。
近年、スペインリーグより経済的理由でペナルティーを受けているバルセロナについては「かなり改善されており、サラリーキャップ(選手の契約年数に合わせて分割された移籍金や選手年俸などの限度額)でも努力している。来季に向けてまだ努力が必要だと思うが、素晴らしい選手を何人も獲得した」と、状況が好転していることを認めていた。(高橋智行通信員)