サッカー、スペインリーグのバルセロナは、29日の試合で1-0で勝利したセビリアとのすべての関係を断ち切ったと発表した。
セビリア側がバルセロナのホームで行われた同試合前に、クラブ幹部がスタジアムの座席にはつかないと発表したことを受けての措置だという。
セビリアは、バルセロナが28日に贈賄容疑で起訴されたことを受け、幹部がスタンドで観戦するという試合当日の通常の慣習には則らないと発表していた。
28日に明らかになった裁判文書によると、容疑は審判委員会の元副会長、ホセ・マリア・エンリケス・ネグレイラ氏が関連する企業への、バルセロナからの700万ユーロ(約10億9000万円)以上の支払いに関するものだという。
バルサ前会長のジョゼップ・マリア・バルトメウ氏とサンドロ・ロセル氏も、ネグレイラ氏と息子のハビエル・エンリケス・ロメロ氏と同様に、同罪で訴えられている。
バルセロナは声明を発表。「バルセロナは、セビリアの不当かつ不適切な攻撃に対し、公式に非難を表明したい。セビリアは本日、(バルセロナ本拠地の)エスタディ・オリンピック・リュイス・コンパニスで行われる両チームの試合に先立ち、クラブ幹部同士の昼食会への出席を拒否し、スタジアムの座席に座ることも拒否した」
「バルセロナは、これはカタルーニャのクラブ(バルサ)に対する攻撃であり、容認できない違反行為であると考えている」
「セビリアは、一方では推定無罪を無視し、もう一方では現在進行中の法的手続きにおけるバルセロナの弁護権を否定するものであり、非論理的である」
「このようなセビリアの容認しがたい不当な立場に鑑み、バルセロナは、セビリアの現在の立場が是正されるまで、すべての組織的関係を断ち切ることになる」などと、セビリアとの関係断絶について説明した。
バルセロナはネグレイラ氏が審判委員会の副会長を務めていた01年から18年の間に、ネグレイラ氏の会社に700万ユーロ以上を支払っていた。
バルセロナのジョアン・ラポルタ現会長は、その支払いは「審判に関する技術的な報告書」のためであり「クラブが審判や影響力を買ったことはない」と否定している。