欧州各国リーグで、数多くの日本選手が国内カップ戦のタイトルを獲得しそうな勢いだ。

オランダ・カップは2月29日、準決勝の1試合が行われ、FW上田綺世が先発したフェイエノールトがフローニンゲンに2-1で逆転勝ちし、決勝に進んだ。

その2日前にはNECナイメヘンのFW小川航基とMF佐野航大がカンブールとの準決勝でともに得点し、チームは2-1で逆転勝ち。4月21日の決勝は「日本人対決」となった。

日本選手がプレーするチームのオランダ・カップ優勝はMF堂安律(現ドイツ1部フライブルク)がPSVアイントホーフェン時代の2021-22年に達成したのみ。今季はそれ以来の日本選手のタイトル獲得が決まったことになる。

ポルトガル・カップも2月29日に準決勝第1戦が行われ、MF守田英正がフル出場したスポルティングがベンフィカ戦に2-1で先勝した。スペイン国王杯でMF久保建英のレアル・ソシエダードが決勝進出を逃したものの、ベルギー・カップでDF町田浩樹のサンジロワーズが決勝進出し、タイトル獲得に王手をかけている。

日本代表主将のMF遠藤航は既にタイトルを1つ獲得。所属するリバプールは2月25日のイングランド・リーグカップ決勝で延長戦の末にチェルシーを1-0で下して優勝した。プレミアリーグで首位に立ち、イングランド協会(FA)カップ、欧州リーグと合わせて「4冠」を狙っている。

ドイツ・カップではMF田中碧らが所属するデュッセルドルフが2部ながら4強入り。ラツィオのMF鎌田大地は出場機会が限られているものの、チームはイタリア・カップで準決勝進出を決めている。スイス・カップでもDF常本佳吾とFW西村拓真がプレーするセルベットがベスト4に進み、準々決勝では1月に加入したばかりの西村が貴重な追加点を決めた。

日本代表はAFCアジアカップ(アジア杯)で3大会ぶり5度目の優勝を逃したが、代表に入らなかった選手を含め、数多くの日本選手が欧州各国リーグで奮闘中。その証しとなる優勝カップを掲げようとしている。