レアル・マドリードのアンチェロッティ監督(64)がバレンシア戦後に「前代未聞の出来事だった」と試合終了時の主審の判定に不快感を示した。

Rマドリードは2日、アウェーで行われたスペインリーグ第27節でバレンシアと対戦した。前半30分までに2失点した後、ビニシウスが2点を返し、最終的に2-2で引き分けた。この試合後、アンチェロッティ監督が記者会見に出席。そのもようをスペイン紙アスが伝えていた。

この試合では昨季の対戦でバレンシアサポーターに人種差別的な侮辱を受けたことでビニシウスに注目が集まっていたが、試合終了間際に物議を醸し出すシーンがあった。

後半アディショナルタイムの54分、モドリッチの蹴ったCKがGKにパンチングではじかれた後、ボールを拾ったブラヒム・ディアスが右サイドに流れてクロスを上げ、ベリンガムが頭で合わせてゴールネットを揺らした。

しかし、ヒル・マンサーノ主審は一度プレー続行を許したにもかかわらず、ブラヒム・ディアスがクロスを上げた瞬間に試合終了の笛を吹いたため、当然Rマドリードの決勝点は認められなかった。

アンチェロッティ監督はこの判定に憤慨。「ほとんど言うことはないが、あれは前代未聞の出来事だった。クリア後に我々がボールをキープしたので、バレンシアがボールを取り返した時に試合を終わらせるべきだった。私は今まであんなことを一度も経験したことがないが、これ以上付け加えることは何もない」と苦言を呈した。

またアンチェロッティ監督はこのゴール取り消しに猛抗議したことでベリンガムが退場になったことについて「我々は彼のレッドカードに腹が立っている」とコメント。スペインリーグも残すところあと11節だが、ベリンガムに数試合の出場停止処分が下る可能性もあるという。(高橋智行通信員)