【サンセバスチャン(スペイン)=高橋智行通信員】FW久保建英のレアル・ソシエダードは、強豪パリ・サンジェルマン(フランス)にホームで1-2と敗れ、2戦合計1-4で敗退した。キリアン・エムバペに圧倒的な決定力を見せつけられ、後半44分にミケル・メリーノのゴールで1点を返したが、焼け石に水だった。

イマノル・アルグアシル監督は、試合後の記者会見で、パリSGの強さに脱帽した。

「今日見せたレベルはとても高く、我々が渡り合うにはかなり難しいものだ。もしあのようなレベルでプレーすれば、決勝進出の有力候補なのは間違いない。クオリティーやフィジカルだけでなく、守備やプレスのかけ方も優れていた。難しかった」と振り返った。

ここ最近の公式戦でもチームは苦戦続き。この日の試合を含めると、2月以降は1勝2分け6敗となった。それを踏まえて、こう続けた。

「今はベストの状態ではないし、もっとうまく戦えたかもしれないが、我々は3週間前(アウェーでの第1戦)、最初の1時間は劣っていなかった。今日はもちろん相手の方が上だったよ。我々はデンベレにうまく対応できず、大胆さが欠けていた。すぐそのことに気づいたが遅過ぎた。そして後半、我々はプライドを見せた。だからこそサポーターは最後、チームに褒美を与えてくれたんだ。今日敗戦が決まったが、私は選手たちがやってくれたこと、そして観客から拍手を受けたことで感動しながらピッチを去ることができたので、サポーターに感謝したい」

欧州CLからは敗退することになったが、それでも決勝トーナメントに進出したチームの戦いぶりは高く評価した。

「(10点満点中)最高点ではなく8点だ。1次リーグを首位通過するのは簡単なことではないし、パリ・サンジェルマンのようなレベルのチームと対戦するのは難しいからね。彼らは現時点で決勝進出の有力候補だ。それでも我々は互角に渡り合うことができた」

現在スペインリーグでは勝ち点40の7位に付けている。欧州CL圏内の4位アトレチコ・マドリードとは勝ち点15差と厳しい状況にある。欧州リーグ圏内の5位ビルバオとも10差と開いたが、欧州カンファレンスリーグ圏内の6位ベティスとは勝ち点2差と詰まっている。

「我々は再び欧州リーグに出場するための努力を止めるつもりはない。それは我々の手中にあるし、私はそう確信している。しかしここから数日で立ち直れるものではない。バレネチェアは次の試合に出られるかは分からないし、ギリギリで復帰したオヤルサバルもそうだ」

残り11試合。上位陣の背中を追いかけていく。