バイエルン・ミュンヘンの日本代表DF伊藤洋輝(26)が、優勝決定試合で今季のリーグ戦で初のフル出場を果たした。優勝が懸かったホームのシュツットガルト戦にセンターバックを任され、攻撃でもチームの4点目に絡んだ。ドイツの名門クラブは4-2で勝利し、25勝4分け1敗の勝ち点79。4試合を残して2季連続35度目の優勝を決めた。

   ◇   ◇   ◇

伊藤は歴代最強ともされるチームの一員として、笑顔で記念写真に納まった。負傷によるベンチ外でリーグ優勝を見届けた昨季とは違う。2連覇達成に沸くスタンドを背に、その表情には充実感がにじんだ。

優勝決定試合でセンターバックとしてフル出場。的確な位置取りで相手の逆襲をつぶした。3-1の後半7分にはCKのこぼれ球を左足で鋭く折り返し、イングランド代表FWケーンのゴールの起点になった。

昨季の加入後は度重なる右中足骨の骨折に苦しみ、今季序盤戦も欠場が続いた。コンパニー監督は「複雑なけがだったので、回復した姿に心を打たれた。トロフィーが懸かるタイミング、そして日本がW杯に向かうタイミングで戻って来られたのはよかった」と目を細めた。今季リーグ戦初のフル出場で、6月開幕のW杯へ弾みをつけた。

今季のチームはここまで計109得点。「皇帝」ベッケンバウアーや「爆撃機」ゲルト・ミュラーを擁し、101得点を挙げた71-72年のシーズン最多記録を更新した。守備も安定し、30試合で29失点。得失点差はプラス80にのぼり、リーグ最多35度の優勝を誇る名門クラブの中でも歴代最強との呼び声は高い。

欧州チャンピオンズリーグ(CL)とドイツ杯で準決勝に勝ち残り、3冠の期待が高まる。コンパニー監督は「まだ終わっていない」。伊藤もすぐに気持ちを切り替えた様子で、報道陣に「お疲れさまです」とだけ言い残し、歓喜のスタジアムを後にした。

◆日本選手のブンデスリーガ優勝 ドイツ1部で日本選手の所属チームが優勝したのは、77-78年のケルンDF奥寺康彦、ウォルフスブルクで08-09年に優勝のFW大久保嘉人とMF長谷部誠、10-11年からドルトムントの2連覇に貢献したMF香川真司。複数回の優勝は香川に次いで今回の伊藤が2人目。

【動画】伊藤洋輝、ハリー・ケーンのゴールお膳立て!