FIFAワールドカップ(W杯)史上最速の1試合でサブリ・ラムシ監督(54)を電撃解任したチュニジアのサッカー連盟が、日本と北中米大会1次リーグ第2戦(20日=日本時間21日)で対戦する代表の新監督に、前サウジアラビア代表でフランス出身のエルベ・ルナール氏(57)を招くことが16日、決まった。同国メディアや仏レキップ紙によると、連盟のナスリ会長が契約合意を明らかにした。現在はフリーで、後任候補に急浮上。既に決戦の地メキシコ・モンテレイに向かっているとの情報も出ていたが、この日に到着し、夜の練習から合流するという。

チュニジアは14日(同15日)の初戦でスウェーデンに1-5で惨敗。一夜明けて連盟は公式インスタグラムで「ラムシ監督の解雇に関して正式合意した」と発表し、いったん撤回後、翌16日に公式インスタグラムで契約解除を正式発表した。

後任はテクニカル・ディレクター(強化責任者)を務めているモンドヘール・ケビエル氏(56)が「1次リーグの残り2試合を率いる」とも伝えられていたが、急転でルナール氏の名が挙がり、フランスの放送局M6や著名記者のロマン・モリーナ氏も「ルナール氏の招聘(しょうへい)を確認した」と伝えていた。

アフリカ各国の代表監督を歴任したルナール氏は、ザンビアとコートジボワールを大陸王者に導いて有名に。モロッコ監督として18年W杯ロシア大会に出場した際、俳優と称される容姿と白シャツ姿で話題になった。

19年からサウジアラビアを率いて前回22年のカタール大会を迎え、後に優勝するアルゼンチンを2-1で破る番狂わせを初戦に起こした。その後は24年パリ五輪(オリンピック)の女子フランス代表を指導し、再び五輪後にサウジアラビアへ。開幕2カ月前の今年4月に解任されたが、薫陶を受けていた同国はこの日、北中米大会の初戦でウルグアイと引き分けて勝ち点1をつかんでいる。

一方で、チュニジア連盟に入っていたケビエル氏も19年から22年まで代表監督を経験しており、日本にも22年のキリン杯で来日していた。現在は国内の最強クラブで指揮する有力指導者として知られていた。

どちらになっても20日(日本時間21日)に対戦する日本にとっては「解任ブースト」も相まって、不気味な存在になっていた。

同国がW杯の期間中に監督を解任するのは1998年フランス大会でポーランド出身のアンリ・カスペルチャク監督を切って以来28年ぶり2度目。当時は1次リーグ2連敗で今回は1試合のため史上最速だった。

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