ジャカルタ・アジア大会競泳男子200メートルバタフライで瀬戸大也(24=ANA)が1分54秒53で金メダルを獲得、連覇を飾った。

 「連覇は素直にうれしい。最後競り勝って金メダルはよかった。2番に幌村が入って良かった」。レース後はワンツーフィニッシュを決めた幌村尚とがっちり握手した。

 予選は1分57秒23で全体のトップ通過。「バタフライは、いい泳ぎをしているので、タイムを狙えると思う」と自信を漂わせていた。12日までのパンパシフィック選手権(東京)では連覇を達成しており、中6日となった連戦にもめげないで、きっちりと勝った。

 妻と娘に贈る金メダルだった。今年は、高地合宿を封印した。妊娠中だった優佳夫人の出産に立ち会うため、あえて国内調整を選んだ。6月に生まれたばかりの長女、優羽(ゆわ)ちゃんの存在は大きな励みだ。

 昨年11月から妊娠中の優佳夫人は「味の素」の勉強会を受けた。肉の選び方、脂質の落とし方からフルーツの切り方まで。座学、調理実習など1回1時間の講座を合計3回。あらためて勉強した。これまで自分の感覚で入れていた油、しょうゆの量も計って調節。練習期、調整期、レース期とその時々に合わせた食事メニューもみっちり学んだ。そんな姿に、瀬戸は「家族も一緒に戦ってくれている」と気持ちを新たにしていた。

 「金メダル1個ではおうちに帰った時に、納得いく泳ぎにならない。気分よくうちに帰れるようにいきたい」と瀬戸。パパは複数の金メダルを持って帰る。