8月の世界選手権(ロンドン)代表の選考対象となるびわ湖毎日マラソンが5日に行われ、リオデジャネイロ五輪代表の佐々木悟(31=旭化成)が日本人トップの4位に入った。記録は2時間10分10秒だった。

 期待された一色恭志(22=青山学院大)は30キロすぎで棄権した。優勝はエゼキエル・キプトー・チェビー(ケニア)で、記録は2時間9分6秒だった。

※記録は速報値


◆最終成績

(1)エゼキエル・キプトー・チェビー(ケニア)2時間9分6秒

(2)ビンセント・キプルト(ケニア)2時間9分15秒

(3)ムニョ・ソロモン・ムタイ(ウガンダ)2時間9分59秒

(4)佐々木 悟(旭化成)2時間10分10秒

(5)松村 康平(MHPS)2時間11分4秒

(6)石川 末廣(Honda)2時間11分5秒

(7)園田 隼(黒崎播磨)2時間11分32秒

(8)大﨑 翔也(中電工)2時間12分7秒

(9)イフンニリン・アダネ(エチオピア)2時間12分33秒

(10)上門 大祐(大塚製薬)2時間12分58秒

日本人2位のMHPS松村康平(右)と同3位でホンダの石川末広(撮影・松本航)
日本人2位のMHPS松村康平(右)と同3位でホンダの石川末広(撮影・松本航)
日本人1位の全体4位ながら悔しげな表情でゴールする旭化成の佐々木悟(撮影・松本航)
日本人1位の全体4位ながら悔しげな表情でゴールする旭化成の佐々木悟(撮影・松本航)
2時間9分6秒で優勝したケニアのエゼキエル・キプトー・チェビー(撮影・松本航)
2時間9分6秒で優勝したケニアのエゼキエル・キプトー・チェビー(撮影・松本航)

【ゴール】 チェビーがキプルトとのトラック勝負で、残り200メートルでラストスパートし、2時間9分6秒で優勝。2位にキプルト、3位にムタイ、そして4位の佐々木が2時間10分10秒でゴールした。5位に松村、6位に石川、7位に園田(黒崎播磨)、8位に大﨑(中電工)が入った。

【41キロ】 4位の佐々木が必死に前を追う。ムタイとの差は10秒までに縮まっている。

【40キロ】 先頭のケニア勢は2時間2分3秒で通過。4位の佐々木は2時間3分10秒で、この1キロは3分21秒と落ちる。サブテンは厳しい状況に。

【39キロ】 4位の佐々木は前を行くムタイとの差は変わらず。

【38キロ】 先頭は変わらずキプルト、チェビーのケニア勢が併走している。3位ムタイと4位佐々木の差は14秒ほど。

【37キロ】 佐々木と村澤は29秒差まで広がる。その直後に松村、石川(ホンダ)が村澤を抜く。村澤は9位まで後退した。

【35・4キロ】 佐々木が村澤を抜いて日本人トップの4位へと上がる。

【35キロ】 村澤が1時間46分53秒で通過。追う佐々木は4秒差まで縮めて通過。日本人のトップ争いが激しくなってきた。

【34キロ】 先頭のキプルト、チェビーも少し苦しげ。1キロ3分14秒ほどに落ちている。村澤と佐々木の差は15秒ほどまで縮まっている。

【33キロ】 佐々木は全体5位。じわりじわりと前を走る村澤との差を詰めている。

【32キロ】 先頭のケニア勢2人は1キロのラップが落ちている。3位にムタイ(ウガンダ)、4位の村澤は必死に前を追っている。日本勢の2番手争いで佐々木が、松村を後方に置いて抜け出す。

【30キロ】 ペースメーカーが外れる。トップはキプルトで1時間29分46秒。村澤は4番手で1時間30分29秒ほどでの通過。日本勢の2番手には佐々木、松村(MHPS)が付けている。

【28キロ】 村澤は先頭から約150メートル後方、踏ん張っている

【26キロ】 村澤は先頭から約15秒遅れている。

【25・5キロ】 先頭から村澤は50メートル以上遅れる。さらに宮脇は村澤からもズルズルと後退、その表情は苦しそう。

【25キロ】 先頭の通過タイムは1時間14分53秒。ペースが上がっている。

【24キロ】 先頭はペースメーカー2人と外国人招待選手のキプルト(ケニア)チェビー(ケニア)、そこから村澤と宮脇が遅れている。

【23キロ】 先頭集団はペースメーカー2人を含め7人に。日本人選手は村澤と宮脇だけ。

【22キロ】 佐々木がズルズルと後方に落ちていく。表情は少し苦しそう。先頭集団の前では村澤が力強く走っている。

【中間点】 先頭の通過タイムは1時間3分19秒。一色は中間地点でトップとは約18秒ほどまで広がっている。

【20キロ】 先頭の通過タイムは1時間ジャスト、この5キロのスプリットは15分11秒。一色は先頭から約25メートル後方で踏ん張っている。市田宏が一色からさらに10メートル後方に遅れている。先頭集団は市田宏までで21人。

【18・5キロ】 一色が先頭集団から遅れ始めている。距離にして20メートルほど。

【18キロ】 先頭集団の先頭には佐々木、宮脇(トヨタ自動車)がいる。安定した走りを見せている。

【16・1キロ】 佐々木、一色ら給水ボトルをつかんだ。各選手の顔には汗がにじんでいる。

【15キロ】 先頭の通過タイムは44分49秒。先頭集団は22人。

【13キロ】 先頭集団には箱根駅伝の山登りの5区で区間賞に輝いた大塚(駒大)の姿もある。村澤も力強いフォームで走っている。一色は先頭集団の後ろへ下がる。

【11・1キロ】 一色は2回目の給水でしっかりボトルをつかむ。落ち着いた走りを見せている。

【10キロ】 ペースメーカーを先頭に29分55秒で通過。先頭集団は25人に。設定ペースより速くなっている。

【9キロ】 1キロのペースが3分から2分55秒にアップしている。

【8キロ】 先頭集団は30人ほど。1キロ3分ペース。佐々木(旭化成)、一色のほか、初マラソンの市田宏(旭化成)も集団の後方を走っている。

【5・8キロ】 マラソン2回目の一色は給水ボトルを取れず、ジェネラルでの水分補給もしなかった。

【5キロ】 先頭の通過タイムは14分55秒。ペースメーカーの1キロ平均は2分59秒。

【4キロ】 先頭集団は40人ほど。約30メートルと縦長になった後方には、初マラソンの村澤(日清食品グループ)が付けている。

【1キロ】 ペースメーカーを先頭に2分58秒で通過、先頭集団には注目の一色(青学大)の姿も見える。

【スタート】 午後0時半にに号砲。晴れ、気温11度。

スタートに向けて準備するホンダの石川末広(左)や旭化成の佐々木悟(中央)ら
スタートに向けて準備するホンダの石川末広(左)や旭化成の佐々木悟(中央)ら

【びわ湖毎日マラソン・国内招待選手】

佐々木悟(31=旭化成)  自己最高記録2:08:56(15年福岡国際3位)

石川末廣(37=Honda)自己最高記録2:09:10(13年びわ湖毎日6位)

園田 隼(27=黒崎播磨) 自己最高記録2:10:40(16年福岡国際4位)

一色恭志(22=青山学院大)自己最高記録2:11:45(16年東京11位)

びわ湖毎日マラソンの会見に出席した左から佐々木悟、石川末広、園田隼、一色恭志(撮影・上田悠太)
びわ湖毎日マラソンの会見に出席した左から佐々木悟、石川末広、園田隼、一色恭志(撮影・上田悠太)

【世界選手権の選考条件】

 今年8月の世界選手権男子マラソンの代表枠は最大3。福岡国際(昨年12月4日)、東京(2月26日)、びわ湖毎日(3月5日)で日本人1位となり、選考会終了までに派遣設定記録の2時間7分以内をマークした選手が自動的に代表内定する。これで枠が埋まらない場合、3大会の日本人3位までと、別府大分(2月5日)で日本人1位の選手を対象に、記録、展開、天候などを総合的に勘案し、世界選手権で活躍が期待される選手が選ばれる。複数の選考会に出場した場合、設定記録に到達しない限り、最初のレースが評価対象になる。

 福岡国際では川内優輝(29=埼玉県庁)が2時間9分11秒で日本人トップの3位に入った。タイムは際だったものではなかったが、優勝したツェガエに23秒差と迫り、元世界記録保持者のマカウとも中盤まで競り合うなどレース内容は高く評価されている。東京では井上大仁(ひろと、24=MHPS)が2時間8分22秒で日本人最高となる8位に入った。