陸上女子短距離の土井杏南(22=大東文化大)と男子三段跳びの山本凌雅(22=順大)は来春から日本航空に入社する。

 1日、都内で行われた同社の内定式に出席。中学、高校の女子100メートル日本記録を持つ土井は「身を引き締めて、JALの一員として世界に羽ばたけるように頑張っていきたい」と笑顔で話した。17年世界選手権代表の山本も「跳躍選手なので、(航空会社の)JALと結びつくイメージを持っている。JALを背負って、スポーツが出来るのは光栄」と抱負を語った。

 ともに大学4年生で、100メートルで9秒98の日本記録を出した桐生祥秀(21=東洋大)とは同級生。その偉業が成し遂げられた日本学生対校選手権は生観戦していた。土井は「鳥肌がたった。同じ100メートルという競技でこんなにも人の心を動かせるのかと感じた。私自身もそういう存在になりたい。高め合いながら、同じ陸上競技者として頑張っていきたい」。競技こそ違うが山本も「感動した。刺激になり、負けていられない気持ちになった。今後もいいライバルとして頑張っていきたい」。切磋琢磨(せっさたくま)を誓った。

 2人は競技生活を最優先にしながら、スポーツイベントや企画立案などの仕事に携わる予定。社員のため遠征も出張扱いとなり、競技引退後も社員として勤務できる。日本航空の広報担当者によると、同社は現役トップアスリートとのスポンサー契約は以前からあったが、正社員として採用するのは初めてという。