16年リオデジャネイロオリンピック（五輪）男子400メートルリレー銀メダリストの飯塚翔太（27＝ミズノ）が4日、メキシコ合宿から帰国した。

約1カ月トレーニングを標高約1900メートルの高地で積んだ。マラソン選手や競泳選手などには一般的だが、短距離界の常識にはない調整法を試した。「平地では味わえないスピードが出た。乳酸が出やすく、追い込みやすい。個人的には最近で一番いい合宿ができた」と充実した表情で振り返った。昨年のメキシコ高地合宿では故障もあったが、今年は順調に体を動かせた。

帰国後の好調を維持できれば、大きな大会前に1カ月ほどの高地トレーニングを定期的に調整に組み込む考えもある。試合日程や移動の負担から海外は厳しいが、「国内の準高地とか状況次第では考えてみようと思う」と話した。気圧が低く、空気抵抗が小さくなる高地はスピードが出やすく、。速く走るイメージ、動きを体に染み込ませられる。また心肺機能も高められる効果も期待できる。

100メートルは日本歴代9位の10秒08、200メートルは日本歴代2位の20秒11の自己記録を持つスプリンター。今季初戦は3月下旬か4月上旬で、国内で100メートルを予定しているという。昨年のジャカルタ・アジア大会では6位と悔しい思いをしただけに、今季は世界の舞台で羽ばたく1年とする。